Webデザイン初心者必見!ダークモードの基礎と簡単な実装方法

HTML/CSS

最近、多くのWebサイトで採用されている「ダークモード」。視覚的におしゃれなだけでなく、目の負担を軽減し、ユーザー体験(UX)を向上させる重要なデザイン要素です。

特に、現代的なサイト作りを目指すWebデザイン初心者にとって、ダークモードの実装方法を知ることは今後のスキルアップにつながります。

本記事では、ダークモードの基本的な概念から、CSSとJavaScriptを使った簡単な実装方法まで、初心者でも取り組みやすいステップで解説します。

ぜひ挑戦してみてください。

1. ダークモードとは?Webデザインに導入するメリット

ダークモードは、Webデザインの配色を黒や暗い色を基調にしたものに切り替える表示モードです。背景が暗くなることで、文字や画像が目立ちやすくなり、視覚的な快適さが向上します。この機能は、スマートフォンやPCのシステム設定でも広く利用されるようになり、近年では多くのWebサイトやアプリでも採用されています。

1. ユーザー体験(UX)への影響

ダークモードは単なるデザイン上の選択肢ではなく、ユーザー体験に大きく影響を与えます。例えば、

  • 目の負担を軽減: 明るい画面を長時間見続けると目が疲れやすくなりますが、暗い背景はその負担を和らげます。
  • 夜間使用に最適: 夜間に閲覧する際、明るい画面は眩しさを感じさせることがありますが、ダークモードは目に優しく、より快適な閲覧体験を提供します。
  • トレンド感を演出: 現代的でスタイリッシュな印象を与えることができ、ブランドイメージの向上につながります。

2. ダークモード採用の事例

大手サイトやアプリでのダークモード採用例として、YouTubeやX(旧Twitter)、GitHubなどが挙げられます。これらのプラットフォームでは、ユーザーがライトモードとダークモードを切り替える選択肢が用意されており、多様なニーズに応えています。

3. アクセシビリティ向上の可能性

適切なコントラストや色選びを行うことで、視覚障害を持つユーザーにとっても使いやすいデザインを実現できます。ただし、配色の選択に注意を払わなければ、逆に読みにくいデザインになってしまう可能性もあるため、慎重に設計する必要があります。

2. ダークモードをWebデザインに取り入れる前に知っておきたい基礎知識

ダークモードをうまく導入するには、単に背景を黒くするだけではなく、配色やアクセシビリティを考慮した細かなデザインが必要です。このセクションでは、ダークモード実装の前に押さえておきたい基礎知識について解説します。

1. 配色の選び方とコントラストの重要性

ダークモードのWebデザインでは、背景色が暗くなるため、文字やボタンなどの要素が際立つように適切な色を選ぶ必要があります。

アクセントカラー: クリック可能な要素(リンクやボタン)には、明るい色(青、オレンジなど)をアクセントとして使い、視認性を高めます。

背景色: 完全な黒(#000000)ではなく、少し明るい黒(#121212 や #1E1E1E)を使用すると、目に優しい印象を与えられます。

文字色: 純白(#FFFFFF)ではなく、やや暗い白(#E0E0E0 など)を使うことで、過度なコントラストを避けられます。

2. ユーザーの切り替えニーズを意識する

ダークモードは一部のユーザーに好まれる反面、ライトモードを好む人もいます。そのため、以下のような切り替え設計を考慮することが重要です:

  • 自動切り替え: ユーザーのシステム設定に応じて自動的にダークモードを適用する。CSSの「@media (prefers-color-scheme)」を活用する方法があります。
  • 手動切り替え: サイト内にボタンを設置し、ダークモードとライトモードを切り替えられるようにする。

3. アクセシビリティを考慮したデザイン

アクセシビリティを向上させるために、以下の点を確認しましょう:

  • コントラスト比: WCAG(Web Content Accessibility Guidelines)で推奨されているコントラスト比(4.5:1以上)を守る。
  • 特定の色に頼らないデザイン: 色覚に障害を持つユーザーにも分かりやすいよう、アイコンやテキストで機能を補足する。
  • フォントサイズと行間: 暗い背景では、文字がつぶれて見えやすくなるため、適切なフォントサイズと行間を確保する。

これらを意識することで、ユーザーにとって快適で実用的なダークモードデザインが実現できます。次のセクションでは、具体的なCSSを使ったダークモードの実装方法を解説します。

WCAGとは:Web Content Accessibility Guidelinesの省略表記で、ウェブコンテンツのアクセシビリティに関するガイドラインのこと

出典:WCAG-ミツエーリンクス

WCAGで推奨されているコントラスト比やタイポグラフィの設定方法については、こちらの記事で解説しています↓
Webアクセシビリティとは?タイポグラフィでできるユーザー配慮のポイント

3. 初心者でも簡単!CSSを使ったダークモードの実装方法

ダークモードをWebデザインに取り入れるのは、意外と簡単です。このセクションでは、基本的なHTMLとCSSを使ったダークモードの実装方法を3つのステップに分けて解説します。

手順1:基本的なHTMLとCSSの準備

まず、基本的なHTML構造とスタイルを設定します。以下はシンプルなHTMLの例です:

<!DOCTYPE html>
<html lang="ja">
<head>
<meta charset="UTF-8">
<meta name="viewport" content="width=device-width, initial-scale=1.0">
<title>ダークモード実装</title>
<link rel="stylesheet" href="styles.css">
</head>
<body>
<header>
<h1>ダークモードのサンプル</h1>
</header>
<main>
<p>これはダークモード対応のWebページです。</p>
</main>
</body>
</html>

次に、CSSファイル(styles.css)で基本的なスタイルを定義します。

手順2:CSS変数(カスタムプロパティ)を活用した配色管理

CSS変数を使うと、テーマの切り替えが簡単になります。以下は、ライトモードの配色を設定する例です:

:root {
--bg-color: #ffffff;
--text-color: #000000;
--accent-color: #007BFF;
}

body {
background-color: var(--bg-color);
color: var(--text-color);
font-family: Arial, sans-serif;
line-height: 1.6;
}

a {
color: var(--accent-color);
text-decoration: none;
}

手順3:「@media (prefers-color-scheme)」でダークモード対応

ブラウザのダークモード設定に合わせて自動的に切り替えるには、@mediaクエリを活用します。ダークモード用の配色を以下のように追加してください:

@media (prefers-color-scheme: dark) {
  :root {
    --bg-color: #121212;
    --text-color: #E0E0E0;
    --accent-color: #4CAF50;
  }
}

このコードをCSSファイルに追加するだけで、ブラウザの設定に応じてライトモードとダークモードが切り替わります。

これで、基本的なダークモードの実装は完了です!次のセクションでは、さらに一歩進めて、JavaScriptを使った手動切り替え機能の作成方法を解説します。

4. さらに一歩進める!JavaScriptで切り替え機能を作る方法

ダークモードを手動で切り替えられる機能を実装すると、ユーザーにより柔軟な操作性を提供できます。このセクションでは、ボタンを使ってライトモードとダークモードを切り替える簡単な方法を解説します。

1. HTMLに切り替えボタンを追加

まず、ダークモードの切り替えボタンをHTMLに追加します。

<body>
  <header>
    <h1>ダークモードの切り替え</h1>
    <button id="toggle-theme">ダークモード切り替え</button>
  </header>
  <main>
    <p>このページはダークモード対応です。</p>
  </main>
</body>

2. CSSにダークモード用のクラスを追加

ダークモード時の配色を指定するスタイルをクラスとして用意します。

body.dark-mode {
background-color: #121212;
color: #E0E0E0;
}

3. JavaScriptで切り替え機能を実装

JavaScriptを使って、ボタンのクリックでダークモードのクラスを付け外しします。また、ユーザーの設定を保持するためにローカルストレージを利用します。

const toggleButton = document.getElementById('toggle-theme');
const body = document.body;

// ページ読み込み時にユーザーの設定を適用
const currentTheme = localStorage.getItem('theme');
if (currentTheme === 'dark') {
  body.classList.add('dark-mode');
}

// ボタンクリックでテーマを切り替え
toggleButton.addEventListener('click', () => {
  body.classList.toggle('dark-mode');
  const isDarkMode = body.classList.contains('dark-mode');
  
  // 設定をローカルストレージに保存
  localStorage.setItem('theme', isDarkMode ? 'dark' : 'light');
});

4. 動作確認

  • ブラウザでページを開き、「ダークモード切り替え」ボタンをクリックして、テーマが切り替わることを確認します。
  • ページをリロードしても、ユーザーが選択したテーマが保持されていることを確認します。

これで、ダークモードの手動切り替え機能が完成しました!

5. まとめ:初心者でも挑戦しやすいダークモードのWebデザイン

ダークモードは、Webデザインの魅力を高めるだけでなく、ユーザー体験(UX)やアクセシビリティの向上にも寄与する重要な要素です。本記事では、以下のステップで初心者でも取り組みやすい方法を解説しました。

  1. ダークモードの基本的な概念とWebデザインでのメリット。
  2. 配色やコントラストの選び方、アクセシビリティに関する基礎知識。
  3. CSSを使った自動的なダークモード対応の実装方法。
  4. JavaScriptを用いた手動切り替え機能の追加。

これらを組み合わせることで、モダンで機能的なWebサイトを作る基盤が完成します。初心者の方は、まずは基本のCSSでの実装に挑戦し、慣れてきたらJavaScriptでの切り替え機能を取り入れてみましょう。また、実際にダークモードを採用しているサイトを参考にすることで、新たなアイデアやデザインのヒントを得られるかもしれません。

これを機に、ぜひチャレンジしてみてください!

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